Aokijima

80歳になった「ねえちゃ」と、その里の記録です

お返し

近所の人からのいただき物や、親せきからの贈り物などには、不義理のないようにきちんとお返しをすることを「ねえちゃ」は、とても大切にしています。

「ねえちゃ」におみやげを持って行っても、本人に食べてというよりも、世話になっている人にあげて、といったほうが喜びます。

ところが最近もの忘れが多くなって、「もらった」ことをちょくちょく忘れるようになってしまいました。でも、義理を欠くことだけはしないようにしようと必死です。

昔の知り合いへの香典の立替えをしてくれた親せきなどに、「立替えのお金送ったっけ」と何度も電話をしたり、2度送ってしまいそうになったりすることもあります。

自分勝手に生きてきた私には、「ねえちゃ」が、義理を欠かないようにと人との関係ばかりを気にしないで、もっと自分自身がどうしたい、といったあたりに目を向け欲しいとじれったく思えることがよくあります。

先日、亡くなったお母さんの衣類をたくさんいただいたお隣にも、何かお返しをしなければと「ねえちゃ」はずっと悩んでいました。

そして、東京にいるお嫁さんに選んでもらって届けられた贈り物を、一昨日、やっと手渡すことができました。

「嬉しそうに受け取ってくれて良かった。飼っている犬のこととか、久しぶりに話をすることもできたし」と「ねえちゃ」は満足そうでした。