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Aokijima

80歳になった「ねえちゃ」と、その里の記録です

「ねえちゃ」は、10年くらい前までは一日三食のおかずはもちろん、正月のお節料理も、ほとんどすべてを手作りで調理していました。豆や芋をやわらかく煮込むのにも、いろいろと工夫を凝らしていたようでした。

連れ合いは「ねえちゃ」の手料理でないと食べない、というような人でした。会社の付き合い以外ではほとんど外食をせず、泊まりが必要な出張でも、妻の夕食を食べるために無理をして日帰りで帰ってくることもよくありました。

そんな夫も、5年前に亡くなりました。作ってあげる人がいなくなったこともあって、「ねえちゃ」は最近、料理を作るのがすっかり面倒になってしまったようです。

スーパーで買ってきた惣菜や刺身など「できあいのもの」で簡単に食事を取り、料理らしい料理を作ることほとんどありません。

たまに魚を焼いてくれるときは、私が嫌いな「鮭」と決まっています。理由をたずねると、「鮭はお正月に食べる特別なお魚。それなりにもてなしてやらなきゃと思って、高級な鮭にしてる」のだといいます。

「それは有り難いけど、安いのでいいから、たまには他のにしない?」というと、そのときは「わかった」と了解してしてくれます。が、いつものようにすぐに忘れてしまって、次の焼き魚のときもまた、「鮭」が出てきます。