Aokijima

80歳になった「ねえちゃ」と、その里の記録です

竹の子とまん十

いろいろとお世話になっているねえちゃのおいが、とりたての竹の子をねえちゃの家へ届けてくれると言っていたので、夕方「竹の子もってきてくれたの?」と電話をしてみると、ねえちゃは「いや、来てないよ」と言います。

「ほんと? 部屋とか、台所とかに置いてないの?」と念を押して、ねえちゃに探してもらうと「ああ、来たんだわ。一二三屋のまん十がテーブルの上に置いてある」。

車でわざわざ遠から届けてくれたのに、ねえちゃはすっかり忘れていたのでした。

よくよく聞くと、いただいた竹の子の一部はもうすでに近所にお裾分けし、自分でも食べようと茹でていた、ということも分かりました。

「一二三屋のまん十」は、ねえちゃも私も大好きな飯田の銘菓です。北海道産小豆のこし餡と沖縄産サトウキビの黒砂糖で作られた、素朴でやさしい味わいがなんともいえません。

彼が来るときは、必ずといっていいほどお土産に持ってきてくれるので、来たことを忘れてしまっても、名物まん十が、その“証し”になってくれるのです。

今年も旬の竹の子、そして忘れられない味わいのまん十。ありがたく、ごちそうになります。