Aokijima

80歳になった「ねえちゃ」と、その里の記録です

ヘビ

テレビを見ていたら、とりわけ有毒だとして「ヤマカガシ」というヘビが紹介されていました。

「ええっ、ほんと。子どものころは毒がないから大丈夫だって教わっていて、平気でく獲っていたんだけど……」と、ねえちゃは驚いたように言います。

ヤマカガシは、たいてい頸部の背面には黄色の帯があり、里山、特に田んぼなど水辺の草むらなどでしばしば見られます。

餌であるヒキガエルの持つ毒を貯蓄して使っているそうで、噛まれると最悪の場合、失明したり、死亡したりすることもあるそうです。

山里のねえちゃの実家では、隣の家へ行くのにも茶畑や草むらを通らざるをえませんでした。マムシ、シマヘビ、アオダイショウなど、子どものころは毎日のようにヘビを見かけていたそうです。

一方で、当時の山人にとってヘビは、貴重なタンパク源でもあったそうです。家のみんなでしばしば「しっぽのほうをつかんで、ウロコが引っかからないようにうまく土の中から掘り出して」は、獲ってきたそうです。

そして、皮をひんむいて焼いて食べるのが、ねえちゃにとっても楽しみだったとか。たしかにコリコリして引き締まったヘビの肉は、最高に美味です。